こんにちは。動物看護師の石井です。 本格的な夏を迎えましたね。お出かけのご予定を立てられている方も多いのではないでしょうか?
さて、この看護師ブログが始まって1年が経ちました。これまで、病気や健康についてお伝えしてきましたが、今回は少し視点をかえて、私たち動物看護師の仕事についてお話しようと思います。
職業を聞かれて「動物看護師です」と答えると、「動物看護師って何?」と言われることが多々あります。小さいころから親と一緒に愛犬を動物病院に連れて行っていた私にとっては身近な職業でしたが、世間一般ではあまり知られていないようです。
獣医師は診察して、治療して、手術して、病気を治すというイメージが皆さんすぐ浮かぶかと思います。
では、動物看護師は一体何をしているのでしょう。 私たちの仕事は獣医師の行う医療行為以外のすべてです。 受付、会計、調剤補助、電話対応、診察補助、血液・尿・便等各検査、入院動物の管理、手術助手、在庫管理、清掃等多岐にわたります。
その中でも特に重要とされているのが保定です。 保定とは、診察・検査・治療を行うために動物の動きを一時的に制限することです。 採血や耳掃除、レントゲンや超音波検査、注射等、何をするにも動物が動いてしまうとスムーズに行えません。しかし、動物たちは言葉が通じないので、嫌なことをされれば当然抵抗します。そんな時、保定が必要となります。もしかすると、痛がるわが子を力ずくで押さえ込まれて可哀そうと感じる飼い主様もいらっしゃるかと思いますが、ただギューっと力任せに押さえているのではありません。その子の骨格や性格を考えて、なるべく最小限の力で不安や苦痛を与えないよう行っています。 保定中は必要に応じて声かけも行います。 ○○ちゃ~んと名前を呼んだり、いい子だね~、大丈夫だよ~と声をかけてあげたほうが緊張がほぐれ落ち着いてくれる子も多いです。ただ、逆に声かけすることで余計興奮して暴れてしまう子もいるので見極めが必要です。 また、怖がって唸っていたり、咬みつきそうな様子の子にはスタッフの怪我防止のためエリザベスカラー等を装着させていただく場合があります。こちらも、動物たちが苦しくないよう配慮していますのでご理解のほどよろしくお願いいたします。
保定ってとても奥が深いんです。私もまだまだ苦手意識が強くなかなか上手くできないこともあります。動物に「頑張ってね~」という前に、自分がもっと頑張らなきゃと思う毎日です。
今回のテーマはいかがだったでしょうか。ほんの少しでも私たちのソごとについて知っていただけたら嬉しいです。